選ばれなかった私に。

たまった思いを淡々と。

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

夏が好きだって言った冬の私に

夏には秋の涼しさを思い、 秋には冬の寒さに怯えて、 いつだって先のことばかりを気にしては、今を忘れた。憐れんだのは君。 それは純粋な優しさで、 だからこそ消えてしまいたくなるから、最悪だね。太陽の光が水面に反射して、それは完璧な夏の日。 そんな…

誰のせいでもないあの虚しい音は

お弁当を作るだけで1時間もかかるなんて、この先やっていけるだろうかと、くだらないことを考えては憂鬱になる。 いつだって要領は悪くて、愛想でなんとかしようとしてきた私だから、張り付かせてきた笑顔だけは自信があるなんて、自慢にもならないね。 他人…

また飲みにでも行こうよって君は

去っていく日の空は、訪れたはじめの日の色に似ていた。 がらんとした白い光の差し込む部屋で、まるで夢のようにぼんやりとしたままで、いつの間にか始まって、そしてふと終わっていった。 終わりにしたのは私。 けれど、また否応なしに きっと日常に飲み込…