選ばれなかった私に。

たまった思いを淡々と。

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

君が泣くのを見たかった

もっと悲しい空を、見た気がする。 まるであつらえたように、君には悲しみがよく似合う。 甘いものを食べれば楽になると、 教えてくれたことは救いだった。 ただ摂取することでしか紛れることがないのなら、 それは理性の領域ではないのだろう。 何千年も昔…

言えなかったごめんもさよならも

ちかちかと点滅するウィンカーの音を、助手席で聞くのが好きだった。 黙ったままで、ぼんやりと窓の景色を眺めて、君には目を向けずに。 いまここで、こんな風に何気なく存在していることを不思議に思う かつての分岐点で、ひとつでも選ばなければここにいな…